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柏レイソルのポジション別の補強診断&戦力収支(後編)

【MF】補強A+、戦力A

 今オフは小林祐介ジェフ千葉に完全移籍、横浜FC期限付き移籍していた手塚康平がそのまま横浜FCに完全移籍、アビスパ福岡期限付き移籍していた菊池大介栃木SC期限付き移籍となった。

 

 一方で新加入としてはベガルタ仙台から椎橋慧也、大宮からイッペイシノヅカフルミネンセからドッジ、RBブラガンチーノからアンジェロッティが完全移籍で加入した。2021シーズンは守備的MFとして大谷秀和三原雅俊、ヒシャルジソン、戸嶋祥郎、ドッジ、椎橋慧也、攻撃的MFとして江坂任イッペイシノヅカマテウスヴィオ仲間隼斗、山田雄士、鵜木郁哉、アンジェロッティの計13名となる。

 

 ボランチは多様な人材が揃った。小林が退団したものの、東京世代の有望株である椎橋を獲得。球際の強さと奪ってすぐに攻撃に繋げられる切り替えの早さが武器。そして補強の目玉と言えるのがドッジである。ゲームメイクも出来て、守備も出来て、自ら運ぶことも出来る。昨シーズンはゲームメーカー型のボランチがいなかったがドッジの加入でそれも解消された。サポーターからの人気も高かった手塚が完全移籍となってしまったのは残念だったがネルシーニョからの評価はあまり高くなかった。こればかりは致し方ないと言える。

 

 攻撃的MFに目を向けると昨シーズンの主力は全員残留。更にイッペイシノヅカ、アンジェロッティという新戦力が加わった。CFの層のことを考えるとアンジェロッティはCFの位置でプレーする可能性が高い。Iシノヅカは生粋のドリブラーである。仕掛ける意識が強く、セットプレーのキッカーも担える。柏のサッカーとの親和性はまあまあ高いだろう。

 

 間違いなく今季も攻撃の中心は江坂である。相手の核をケアしつつ、攻撃を司るプレーは唯一無二。昨シーズンは夏に怪我で離脱してしまったがMサヴィオも復活できれば大きな戦力になる。連携で相手を崩すことに長け、攻撃のペースを変えられる選手である。山田雄士、鵜木郁哉という若手2人の成長にも期待したい。

 

【FW】補強C、戦力B+

 今オフはオルンガがアル・デュハイルに、山崎亮平Vファーレン長崎に完全移籍、期限付き移籍だったジュニオールサントスが広島に完全移籍、村田和哉が契約満了となった。一方でFW登録の新加入選手は無かった。2021シーズンはクリスティアーノ、瀬川祐輔、呉屋大翔、神谷優太、細谷真大という体制になる。

 

 JリーグMVP&得点王のオルンガが抜けたのは当然ながら痛い。昨シーズンのリーグ総得点60の内、約半分の28ゴールを挙げた選手がいなくなってしまった。また前線でボールを収められる力、ある程度ラフなボールでもフィニッシュまで持っていってしまう存在という意味でもダメージは大きいといわざるを得ない。しかしあれだけの活躍を見せたオルンガを柏のクラブ規模で引き止めるのはほぼ不可能に近かった。

 

 おそらくオルンガの穴埋めとして獲得してきたのであろうアンジェロッティは実績がほとんど無い未知数な選手だ。またストライカータイプという選手では無いようなので純粋なCFは呉屋大翔だけになってしまう。アンジェロッティも当然ながら日本への適応にある程度時間が必要になるので呉屋に掛かる責任は昨シーズンより大きくなる。せめて10点は取ってもらわないといけない。

 

 シーズン途中での加入ながら横浜FMで13得点を挙げたジュニオールサントスを戻すという選択肢もあったと思うが、柏であれほど結果を出せてなかったので戻しても活躍出来なかった可能性の方が高かった。年俸面での負担もそれなりに大きかったので広島に売却したのは悪くない判断だった。細谷のブレイクに賭ける方がお財布的にもベターだろう。

 

 FWに関しては明るい話題が少ないがオルンガ&Jrサントスを売却出来たのでかなりの年俸削減&違約金を獲得できた。Jrサントスに関しては0円なのか違約金が入ったのかはっきりしないが、少なくともオルンガは7.5億の違約金を入手できた。この違約金を上手く活用していきたいところである。