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代表戦の無料視聴法整備が批判されてるワケ

先日日本サッカー協会会長の田嶋氏が代表戦について無料で視聴できる法整備を国に求める方針を明かしました。

 

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOKC289XC0Y2A320C2000000/

 

しかしこの対応には多くのサッカーファンから批判が寄せられています。もしかしたら「サッカーが無料で観れるならいいことじゃないの?」と思う人もいるかもしれないので、なぜ批判を受けてるか説明したいと思います。

 

まず、アジア最終予選の放映権を販売しているのはAFC(アジアサッカー連盟)という組織です。これまではテレビ朝日等が放映権料を支払いテレビ放送などをしていたのですが、今回のアジア最終予選の放映権料は高額で、テレビ朝日等が払える額ではありませんでした。このままでは日本代表の試合が観れないという危機に、高額な放映権料を支払ったのがDAZNです。ホーム戦は大人の交渉でテレビで見れるようになりましたが、アウェイ戦に関してはDAZNの独占配信に決まりました。これが2021年8月のことです。

 

時間は飛んでアウェイのオーストラリア戦の直前、田嶋氏はDAZNにテレビ放送を依頼したようです。しかしDAZNからすれば高額な投資をして1番の利益が出るタイミングでの相乗りを許容できるわけありません。せめて交渉するならDAZNが放映権を獲得した時点で交渉するべきでしょう。

 

営利企業であるDAZNが独占配信に拘るのは当然です。テレビ放送を認めたらDAZNにお金を払っているユーザーに対して公平性を欠きますし、独占配信だからこそ新規のユーザー獲得に繋がるわけです。

国内のサッカーファンもDAZNが巨額の放映権料を払っているのを知っているのでDAZNを支持する声が多くありました。

 

ここまでが背景の説明だったのですが、これで独占放送禁止法案が批判されてる理由もなんとなくわかってきたでしょうか。

 

独占配信を禁止したところで最大の原因であるAFCの放映権料高騰をなんとかしない限りは問題の解決になりませんし、高額な放映権料を支払い日本のサッカーファンに代表戦が観られる環境を用意してくれたDAZNに対して田嶋会長の発表はあまりにもリスペクトが無いように感じます。既にJリーグの放送を始め、日本のサッカーファンにとってDAZNは無くてはならない存在です。しかしDAZNは海外の企業であるため、日本からの撤退をされると大きなダメージが来てしまいます。

このような背景があって田嶋会長の法整備訴えの発表が批判されてるのです。

 

【まとめ】

批判の理由は以下の3点。

①そもそもの理由はAFCの高額な放映権料

②行動するタイミングの遅さ

DAZNが離れていくことへの危惧